アルファ インダストリーズ
1959年創業の老舗メーカー「Alpha Industries」。
今ではファッションブランドとして人気のアルファだが、かつては軍隊に納入を行なっていたれっきとしたミリタリーメーカー。
しかし新参が現れれば古参が出て行く図式はどの世界でも同じ様で、マニアからすればちょっと「軟派な」イメージが付いてしまった。そのくらい定番化した人気ブランド。
フライトジャケットに市民権を与えた功績は大きく、どんな高級ブランドに行き着こうと誰しも最初はアルファから、という意味で「振り向けばアルファ」なんて称される。
MA-1
1980年代中頃に登場したアルファのMA-1は、その豊富なカラーバリエーションで大流行した過去を持つ。
特にミリタリー感の少ないブラックの人気が高く、MA-1を纏ったヤング達が街中に溢れかえった。
つい最近のフライトジャケットブームでも、アルファの赤タグだけがメルカリで取引されるなど、時を超えて不動の人気を誇っている。
モーガンメンフィスベル(中田商店)
日本随一のミリタリーショップ中田商店がプロデュースするブランド。
度々賛否の分かれるモーガンだが、価格とクオリティを考えれば充分満足出来る品ばかり。特に強いこだわりがなければ間違いないブランドである。
因みにブランド名は映画でもお馴染みメンフェスベル号の機長であるロバートK・モーガン氏から。
G-1
1950年代のモデルを無骨に再現した中田モーガン人気のG-1。しなやかで丈夫なゴートスキンに襟ボアにはリアルムートンを採用。全体にアンティーク加工を施し当時の雰囲気を楽しめる。
トイズマッコイ
1998年に「本物のレプリカ」を引っさげ、フライトジャケット界に激震を与えた「ザ・リアルマッコイズ」。
A-2ブームの火付け役にしてレプリカの在り方を変えたマッコイブランドだが後に倒産。
そうして生まれたのが創設者の1人である岡本氏が立ち上げた「トイズマッコイ」である。
A-2 『大脱走』モデル
マッコイと言えばやはりA-2。
当時のマニア達はトップガンのトムクルーズに憧れパッチベタベタG-1を纏っていた。
しかしマッコイA-2の登場により華麗に手の平を返し、次に彼等の崇拝の的となったのは映画 大脱走の「スティーブ・マックイーン」。
マックイーン演じる主人公「ヒルツ大尉」が着用していたA-2を細部に至るまで再現した1着。
アビレックス
米軍指定のコントラクターとして1937年に「エアロレザーカンパニー」が創業。
後の75年に社名を「AVIREX」に変更し、ミリタリーファッションブランドとして確固たる地位を確立した。フライトジャケットのみならずバッグやブーツなど、幅広いラインナップが特徴。
かつてはパッチカスタムされたG-1やB-3など、革モノはアヴィレックスの独壇場だったが近年革の質が低下中。
MA-1
細身なシルエットでアヴィレックスらしいファッショナブルなMA-1。
背面まで贅沢にあしらわれたパッチがブラックカラーに映える1着に仕上がっている。(自分で買い集めるとこのパッチが地味に高い)
コックピットUSA
アヴィレックスの創始者「ジェフ・クライマン」が手掛けるミリタリーブランド。
徹底したクオリティーとメイドインUSAにこだわり、現在アメリカ空軍からレザーフライトジャケットを受注している唯一のメーカー。
なんらかの式典でオバマ大統領が同社のA-2を着用していた事は有名。
B-3
コックピットでA-2に並び人気のB-3。民間品のB-3に多く見られる両脇にポケットの付いたこのタイプ(所謂B-3タイプ)はコックピットが始めたらしい。
スピワック
100年以上の歴史を持つアメリカの老舗ミリタリーブランド。1904年に創業された「SPIWAK」は、第一次大戦中のアメリカ軍に製品納入をした事で知られる。
ファッションの世界では多大な影響を及ぼした偉大なブランドなのだが、日本での知名度は今ひとつの様で古着屋を物色すると1000円コーナーに並んでたりもする。
N2-B
陸軍航空隊により1945年に採用されたヘビーゾーン・フライトジャケット。
日本がまだ明治時代の頃に創業したスピワックのN2-Bは、歴史あるメーカーだけに高いクオリティを誇っている。
サプライヤーならではの細部の作り込み、実物に迫る性能、にも関わらず驚きのプライス。
ショット
1913年に創業。ワンスターや世界初のジッパー開閉ライダースジャケットなど、モーターサイクルシーンで名を馳せる「schott」だが、第二次世界大戦では軍にピーコートとA-2を納品していた事もある。
ピーコート
ショットのミリタリーウェアと言えばやはりピーコートが有名。現在でも定番として人気のアイテムだが、当時は軍港と見間違うほどアメ横に並んでいた。
特徴としては左右どちらからでもボタンを留められる独自のデザイン。これは船乗り達が風向きによって留め方を変えられる様にした名残だそう。
ヒューストン
日本におけるミリタリーの老舗ブランド。
1972年に誕生した「HOUSTON」は素材から自社製造にこだわり、他社と比べてもリーズナブルにレプリカモデルを楽しめる。
M-51 モッズコート
英国モッズのアイコンとしても有名なM-51は、1951年に実戦採用された野戦用パーカー。
ヒューストンのお家芸とも言えるこのモデルは、登場以来 抜群のコスパで支持される人気商品。
「踊る大捜査線」の衣装提供で主人公の青島刑事が着用していた事でも有名で、ヒューストンからは数回「青島コート」の名で復刻販売されている。
バズリクソンズ
1993年に登場した「バズリクソンズ 」は、素材から製法まで当時の物を徹底して研究&再現するマニアックなブランド。
素材、カラー、縫製仕様、ファスナー、リブと細部に至るまでこだわり、最早実物との違いは戦場で使われたかどうかである。
大本が生地屋である事もあり、特にナイロン製品の評価が高い。
MA-1 1957
数あるレプリカの中でも「最高のMA-1」と評されるバズの人気商品。
当時のMA-1を復刻するにあたり、実物を解体しミルスペック記載の製法を紐解いて行く。徹底して研究を重ねた結果「MIL-J-8279」を現代に蘇らせた。
イーストマンレザー
「いつかはマッコイ」「振り返ればアルファ」と並び「1度はイーストマン」なんて称されるFJレプリカ界の雄。
特にレザーはマニアも唸る軍服水準。
復刻品を名乗りながらも実物では考えられない「良い革」を使いがちな他社と比べ、完全なる復刻品を謳うイーストマンでは敢えてフライトジャケットたる革を選んでいる。
要は「高級過ぎる革を使っては最早復刻品ではない」というこだわりぶりなのだ。
A-2 フライングタイガース
「急降下する羽の生えた虎」のエンブレムでお馴染みのフライングタイガー。
マニアの中でも高い人気を誇るこの部隊だが、そもそもは日中戦争で義勇軍として参加していた部隊である。
と言うのも当時中立の立場であったアメリカとしては正規軍での支援は出来なかった為、わざわざ義勇軍として参戦した。
つまり日本で人気のフライングタイガーは、比較的積極的に日本と戦っていた部隊なのだ。(かつての敵軍のフライトジャケットを有り難ってる我々にはだから何だと言う情報なのだが…)