CWU-45Pとは?
1973年、傑作「MA-1」の後を引き継ぐ現行フライトジャケット「CWU-45P」が登場します。
これまでフライトジャケットと言えば、陸軍にはA-2、海軍にはG-1、そして空軍にはMA-1など、それぞれ独自に開発・採用されてきましたが、CWUはその完成度から上記3軍に海兵隊を含めた「アメリカ全軍」で使用されています。
「最高のフライトジャケット」と評され、飛行服の全てがCWUに切り替わった背景にはミルスペックの合理化、そしてナイロンにかわる新たな素材「アラミド繊維」が大きく関わっていました。
難燃素材ノーメックス(アラミド)
当時の新素材ナイロンを採用した事でMA-1、L-2Bで一旦完成形となったフライトジャケットですが、これに唯一足りなかったのが耐火性。
CWUではこの問題に対応すべくデュポン社開発の難燃素材「ノーメックス」を採用しました。
この「ノーメックス」というのは商品名であり、その正体は「耐熱アラミド」と呼ばれる繊維。このアラミド繊維は摂氏400度の熱を直接当てても1分間は耐えられる、という優れた耐火性を持っています。
耐熱アラミドを使ったCWUの触感は独特で滑らかなナイロンに対し少し粗めの肌触りになっています。また、袖口のニットもウールではなくアラミド繊維が使用され、耐火性に加え使用による「伸び」が起こり難いのも特徴的。
CWU-36Pとは?
現在アメリカ軍で使用されているフライトジャケットにはCWU-45Pと名前も見た目も良く似たモデル「CWU-36P」が存在します。
1978年に登場したCWU-36Pも45P同様にアラミド繊維で構成され、陸・海・空・海兵隊の米4軍で採用されている現行フライトジャケットです。
この両モデルの初期型にはアクションプリーツが備えてありましたが、航空機の進化と共にコクピットには電子機器が集中。複雑な突起が増えるコクピット内部でアクションプリーツが引っかかる事態が多発した為、82年にこれは廃止されました。
現行モデルではフラットなバックスタイルとなり、背中の布地を従来より大きく裁断する事で機動性の低減を補っています。
CWU-45PとCWU-36Pの違い
45Pと36P、この2つの違いは「適応気温域」です。
CWU-45Pは -10℃〜10℃に対応する「インターミディエイトゾーン」のフライトジャケット。
対するCWU36Pは10℃〜30℃の「ライトゾーン」に属するフライトジャケットです。
小難しい説明をしましたが結局は「暖かさ」が違うという事になります。
45Pは中綿と防風フラップで防寒性に優れ、36Pはそれらを廃した夏季用ジャケット。更にディープな違いではCWU-36Pは空軍が開発し、CWU-45Pは海軍が開発しました。
CWU-45P,CWU-36P コーデと着こなし
CWUは洗練されているが故にかなりフラット。シンプルにまとめるのもカッコいいのですが、ストライプなどの柄物を合わせたりパッチカスタムでメリハリを出すのも楽しい着こなし。全体的なスタイルとしては他のフライトジャケット同様、スリムorジャストサイズでまとめるのがキマリ易いです。
CWUの着こなし1
CWUの着こなし2
出典:https://wear.jp
スリムタイプのジーンズにタートルネックのニットセーターを合わせた着こなしです。ハードなフラジャケを柔らかな印象のセーターで上手に中和しています。
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